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□第15話
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アリスは、セブルスに寝室へと案内してもらった。セブルスはすぐに部屋を出ていった。
「いきなり大人になったセブルスに会うなんて・・変な感じだなぁ」
アリスはそう言いながらベッドに横になった。
アリスは、なかなか寝付けず何度も寝返りを打っていた。ふと目を開けると、隣の部屋から明かりが漏れていたのでアリスは体を起こした。
そっとドアを開けると、セブルスが椅子
に座りデスクの上の何かを見ているのが見えた。
「セブルス・・・?」
アリスは、躊躇いながらもドアを開けセブルスの元へ近付いていった。
「まだ起きていたのか・・・」
セブルスは少し驚いたようにそう言った。
「セブルスこそ・・・。何してたの?」
アリスはデスクの上に目を向けた。
そこに置かれていたのは、アリスがプレゼントしたスターチスの花だった。鉢に植え替えられてはいたが、それ以外は何も変わっていなかった。
「眠れなくてな」
「それ・・・持っててくれてるんだね」
アリスはスターチスを見つめ言った。
「ああ」
「やっぱりセブルスがベッド使ってよ。ベッドなら寝れるんじゃない?」
「ソファで構わん。眠れないのは・・・怖ろしいからかもしれん」
セブルスは自嘲的な笑みを浮かべ言った。
「怖ろしい?」
アリスは首を傾げた。
「目が覚めた時・・・またアリスがいなくなっているのではないかと・・」
セブルスはアリスから顔を背け言った。
「セブルス・・・」
アリスは胸がギュウッと痛んだ。
セブルスは、リリーと仲違いをして孤独だった。それに加えて自分がいなくなったことで、セブルスを更に孤独にしてしまった。アリスは、そう思うと悲しくてたまらなかった。
「セブルスが辛い時に側にいられなくてごめんね。セブルスを独りぼっちにしちゃって・・・」
セブルスは黙ってアリスを見つめていた。
「ベッドで一緒に寝ればいいんじゃない?そしたら、私がずっと側にいるって分かるでしょ?」
アリスは、名案だという風にそう言った。
「何を馬鹿なことをっ・・!」
セブルスは激しく動揺した。
「やっぱり嫌だよね・・。ごめん」
アリスは眉根を下げ言った。
「嫌というわけではなく・・・」
セブルスは困ったように言った。
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