金色の羽根

□第六話
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どうしよう…。ボクはこれからどうしたらいいんだろう…。















表は爽やかスマイル全開の好青年。









裏は自己中心的な魔王様。














そんな彼と、学校で常に一緒。







それだけでも最悪なのに















「---なんでお隣りさん?」




有り得ないでしょ!そんな偶然ってある!?





ハッ!これは仕組まれたんだ!



紫斗はボクを苦しめて、ボクのもがいてる姿を見てほくそ笑んでるんだ------














ヤバイ。ヤバすぎる。





魔王に勝てる気がしない…。





どうする?こうなったら、魔王と唯一渡り合えそうなバカ猿を向かわせる?











----あっという間に殺られちゃいそうだけど。










あぁ〜〜!!ボクはどうしたらいいんだぁ〜〜!!






「外人のお姉さーん…?」




ちょいちょいっと手を動かしている男が、ボクの方を見ながらそう言った。


「あ!は、はーい!今お伺いします!」






紫斗の事で頭が一杯になってしまったせいで、自分のやるべきことがそっちのけになってしまった。




慌てて呼ばれた男の元へ行って、営業スマイルを浮かべた。





「お待たせしてしまって申し訳ありません。ご注文をお伺いします!」



ハキハキと元気よく言うと、男の方もにっこりと笑ってくれた。















----この通り、ボクは今バイト中です。







このバイトがボクにとっては問題なんです…。


















帝華高校は、何度も言う通りエスカレーター式の超有名私立高校。





それだけに、アルバイトは禁止。





…まぁする必要もないんだろうからね。















他の皆と違って、奨学金を貰って辛うじて通えているボクは、授業料はタダでも、バイトしないと買いたい物も買えないのだ。





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