金色の羽根

□第七話
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『莉羅、世界史のノート借りるよ』


『うん。いいよ。---はいコレ』




隣りの机に積み上げられたノートから、黄色のノートを抜き取って渡した。




『ふーん…。さすが特待生。ノートを取るのが上手いね。分かりやすいよ』



『あ、ありがとうゴザイマス…』
















今は放課後の時間。



前に約束したノートを紫斗に貸そうとしたら、放課後に残れるからここで写していくと言ったので、今日は暇だからボクも学校に残ることにしたのだ。







もう紫斗を避けるのは止めたよ。





色々と秘密がバレちゃったから、今更避けても無駄かなぁなんて思ったから。






紫斗も紫斗で、誰にも言う気はないらしいしね。






っというか、クラスの人とさえ愛想笑いをして、軽く受け流しちゃってる。








もうこうなったら開き直るしかないよね!







「…それにしても、紫斗って英語上手いね」



英語から日本語に戻して、紫斗を感心したように見ながら言うと、紫斗は呆れたように半目でボクを見た。



「莉羅は話しを聞いてなかったの?それとも耳が遠くなっちゃったとか?」




「は?何で褒めてんのにそんなこと言われなきゃなんないわけ!?」




珍しく褒めてるというのに!



紫斗は、呆れたように溜め息を吐いて、左手で顔を覆った。






「あのさ…。俺は帰国子女だって言ったよね?アメリカに居たって」




あ、そういえばそんな事を言っていたような…。




すっかり忘れてた。




「ごめん。転校生とはあんまり関わりたくないなぁって思ってたから…」




「残念だったね」






ほんと残念だよ…。




ニコニコと満面の笑みを浮かべている紫斗を恨めしく思いながら見ていると、廊下からバタバタと騒がしい音が聞こえてきた。




しかも、段々こちらに向かっているような…。







嫌な予感…。




そう思った時、バーン!と勢いよくドアを開ける音がした。





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