文(伝奇物多し)
□太陽のコロナ/微細なナイフ
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太陽のコロナ
消えた。
己を象る全て、腕も足も目も、口も。
引き絞られた一瞬の後に心臓が爆ぜ、意識が昇華し拡散した。
両の腕を広げ、爆風が辺り一帯を凪ぎ払う中に立ち尽くす。
何もかも白く塗り潰された世界を、黒い太陽が見下ろしていた。
真っ平らな地上から腕を差し上げる。
炎に手が届いた。
2007/08/07
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