裏かどうかは微妙なところ
□憎い川
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ひどく重く感じる身体を起こし、舟の縁へともたれる。
偏った重心によって揺らいだ舳先がふらふらと進路を変えるが、目に映る景色は相も変わらず白い霧ばかりだ。
腕をのばし底知れない黒さの川水に触れれば、さしたる冷たさもなく指先を濡らした。
再び重くなる目蓋が訴える疲労感に、逆らうこともせず目を閉じる。
やがて意識も靄いで薄すれ、そのまま泥のような眠りに落ちていった。
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