文(伝奇物多し)

□弐話
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 “鳴き郷”を夜立った二人は、そのまま草の内地を迂回しつつ、土の国へと向かった。
 他国間との緊張が続くかの国までは、追い忍も迂闊には手を出せないと踏んでのことだ。
 休息以外はひたすら歩き続け、幾度も暮れを迎えては空が白み、明けども開けぬ路先を照らした。
 
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