小説

□「永遠に貴方の帰りを待つ」
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「ふぁ〜…」

玖蘭の屋敷の地下、ソファーに一人で座りながら優姫は大きなあくびをした
「おにいさま・・・まだかな」
開く気配のない扉を何時間も見続けながら最愛の兄の帰りを待っていた




枢は仕事でずっと屋敷を離れており、三ヶ月ぶりに帰ってくる予定だった
今日には帰るとの連絡が入ったので楽しみに待っていたのだが…

もしかしてまた急な仕事が入っちゃって帰って来れなくなったとか?




実際には玖蘭家の財産は五代は遊んで暮らせるほど有り余っている
だから枢が働く必要はないのだが、枢曰く…



「「僕は少しでも優姫や子供達に不自由なく暮らして欲しいだけだよ」」
・・・である。



なので悠がやっていた元々の玖蘭の事業を継いだのだ。
枢が継いでから会社は急成長。今では一条グループを越すまで昇りつめたのだった


おにいさまは優秀でおまけにあの美貌。
だから一回テレビ会見しただけでマスコミからの問い合わせが殺到しちゃって…忙しくなっちゃって…

あんまり会えなくなっちゃった…


ポスン─・・・
ふてくされたようにクッションに顔を埋める
「早く帰ってきて…枢さま…」

いつのまに私、こんなに寂しがり屋になったのかな・・・





ガチャ…

そう思っているとふいうちに優姫のいる部屋の扉が開いた
「おにいさまっ!?」






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