小説

□「アルコールは禁止です!」
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二人で玖蘭家に暮らし始めてはや5年。
もう今の暮らしにもすっかり慣れてきました。



さてさて、今日は年に一回の枢おにいさまの誕生日!!

たぶんおにいさまは自分の誕生日なんて忘れてるから、
(何故か私のは覚えてるんだけど…)
何も知らずに仕事から帰ってきたおにいさまを盛大にお祝いしてびっくりさせよう作戦!!


この日のためにメイドさん達と一緒に一生懸命準備してきたんだ!
メイドさん達は

「きっと喜ばれますよ…」
って言ってたけど・・・



喜んで・・・くれるかな・・・






コツコツ コツ
「あっ帰ってきた!」


カチャ―…

「おかえりなさい!」
たたっと小走りで枢に近寄り思いっきり抱きつく。
こういう可愛らしい所は昔と変わらない


「ただいま優姫…ってこれは?」
いつもと違う屋敷の雰囲気に疑問に思う
「あのね、今日はおにいさまのためにパーティーの準備をしたの!」

枢に抱きつきながらへへっと照れ笑いをする
さながら、親に褒めて褒めてとねだる3歳児のようだ



「パーティー?どうして?」
「どうしてって…今日は枢おにいさまの誕生日でしょ?」
「・・・あぁ」
一瞬考え込むようなしぐさをして、ようやく自分の誕生日なのだと気づく。



やっぱり忘れてたんだ・・・





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