FF7
□ホットチョコレート
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2月14日
神羅ビル本社前
奴を待ち伏せる
既に日は傾いていて家路に着く者と今から出勤する者である意味賑わっていた。それにしても寒い。
早く出てこいよ
冷めちゃうだろ
エントランスに視線をやると丁度奴がエレベーターから降りてきたとこだった。
黒くウニのような髪をしたソルジャー、ザックスは俺に気づいたのかブンブン手を振るとこっちに向かって走り出した。
「待っててくれたの?」
「今日の警備この地区だったからたまたまだ」
どうやらまだ気付いてないらしい。
半缶詰め状態の慣れないデスクワークに疲れたのか伸びをしながら大あくびをしている。
「はい。これ」
「ん。サンキュ」
コクリ。
ザックスの喉を通過する。
任務完了だ。
「…ホットチョコレート?」
「ほら早く帰るぞ。」
足早に一人先を歩きだす
それ以上気付くなよバカ。
「…………あ。」
しばらく何かを考えてたらしいザックスだったが声を出したかと思うととてつもなく幸せそうな顔をになっていた。
チッ、気付いたか…
「クラウド愛してる!!」
「じゃ、三倍返しで。」
ニヤけんな馬鹿。
待ってる間に去年散々欲しいと駄々こねられたのを思い出したから買っただけだ。また今年も駄々こねられたら俺が困るからな。
だから別にアンタのためにやったんじゃない俺のためだ。
「何でも買ってやる!むしろ俺ごとあげる!!」
「邪魔になるからいらない」
だけど
こんなに喜ぶんなら来年も用意してやってもいいかな
END