OTHER
□ダマジック(レジクラ
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「ギャアアアァァア!!!!」
「おじいさあぁぁんwww」
深夜校内に響き渡る悲鳴と凄まじい破壊音
騒音の元は奇声とも言える声で愛を叫ぶダマと必死に逃げる半泣きの白髪の保険医だった。しかし保険医は息がもう限界らしく目の前にある教室に飛び込みドアの前にへたりこんだ。
「クライヴ先生?」
「うわぁっ!!!!」
ジャキッ
クライヴは誰もいないはずの教室から人の声がしたことに驚き思わずその人影に銃を突き付けた
「ヒッ…!!クッ、ククライヴ先生!!俺です!レジィです!!!」
「レジィ…?」
暗闇の中をよく見てみるとその人影はレジィで、ここは空き教室ではなくレジィの部屋だった。
どうやら明かりを消したままアニメの再放送を観ていたらしい
「ハァ…ったく、紛らわしいわ!」
「いや…あのここ俺の…それと銃…どけてくれません…?」
「おじいさァァアァァあんん!!!」
保険医が舌打ちしながら銃をしまうのとほぼ同時にまたしてもダマの奇声が聞こえてきた
「ギャアアアァ!!!!」
「うわっ!」
クライヴはあまりの怖さにとうとう泣き出してしまいレジィに助けを求め抱きついてしまった。
「ババァが…っババァが来るっ…ひっ…ぅ…た、頼む助けてくれぇ…っ…」
普段の保険医からは想像もつかないほど弱々しい姿でレジィもクライヴの普段とのあまりのギャップに少々笑いを堪えながらも助けを求められることが何故か嬉しく感じてしまう。
何だろうこの気持ちは。
「いいですよ。ここにいて」
ついついクセになってしまったのかマリィをあやすときのように抱きついたままのクライヴの背中を落ち着かせるようにポンポンと叩いた。
気色悪いわ!!と怒鳴られるかと思ったがどうやらもうそんな余裕は残って無いらしく体を預けたまま小刻みに震えている。
「すまん…」
「もう大丈夫ですよ」
確信はどこにもなかったのだがクライヴ先生の震えを止めてやりたくて大丈夫だと言った。
それからダマが立ち去るまでレジィの隣で震えながらテレビを観ていたクライヴだったが落ち着いたのかレジィにもたれかかるようにして眠ってしまった
「寝ちゃったか。」
アニメの再放送が終わり肩の重みに気付いたレジィはクライヴにタオルケットを掛けてやろうとしたのだが自分用の1枚しかないことを思い出し、仕方がないと隣に並んで一緒に眠ることにした。