第2部
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棗が次に目が覚めた時には白い天井が見えた。
「(医務室…か)」
もう何回ここに来ただろう。どれくらいここのベッドで寝ただろうか。この体になってから、その回数が増えている気がする。
「畜生…」
これじゃあ
守りたいものも
守れねえじゃねえか
俺は決めたんだ。
自分のやり方でアイツを、仲間を守ると。
自分の体よりアイツらの方が俺にとっては大事なんだー…
コンコン
ノック音と「棗君、入るよ」という声で、リナリーが入ってきた。棗は無言で彼女が自分の元へ来るのを見ていた。
「大丈夫?突然倒れたから、ラビが運んで来てくれたんだよ。」
「…知ってる。」
棗はそっけなく答える。
「そう。もう直ぐみんな来るから、その時にでもお礼言いなさいよ」
「(お前は俺の母親か)」
心の中で悪態を尽きながら、リナリーの話を聞く。
「…お前、あんまし俺に構うな」
暫くリナリーの話を聞くだけだった棗が口を開いた。
「え…?」