第1部
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「…そういえば、ラビは大丈夫でしょうか?」
アレンの言葉にみんなもハッとした。ベアの騒動で、ラビがベアにどこかへ投げ飛ばされてしまったことなどすっかり忘れてしまっていた。
「この騒ぎでピヨが騒がないと良いんだけど…」
不安げな顔で流架が言った。
「ピヨ?」
まだ何かいるのか。
「この学園で飼っているひよ子です」
何だひよ子か…
アレンは胸を撫で下ろす
「ひよ子だったら別に」
そんなに心配しなくても良いじゃないかと言おうとしたそのとき、
ズシーン ズシーン
いきなり地響きが起き、みんなが見上げると、巨大な黄色い物体が近づいて来ていた。
「…ねぇ、まさかピヨって…」
信じたくないと思いながらも一応聞いてみる。
「勿論あれです。」
あっさりと蛍が答える。
「( ̄□ ̄;)!!?」
さすがの3人もぴよには言葉を失った。
「!みんな、あれ見てえな!」
蜜柑の指す方向を見るとピヨの上に何とラビが乗っていた。どうやらピヨが泣いているのは急にラビが頭に乗ってきたかららしい…
「おーい、アレンー!リナリー!ユウ…おわっΣ( ̄□ ̄)!」
「「ラビ(さん)!!」」
頭の上でラビが手を振ったとき、泣いて暴れるピヨにバランスを崩してその場に倒れてしまった。
「チッ…また厄介なのが…」
「待って。」
六幻を抜こうとする神田を蛍がどこに用意していたのか、金だらいをぶつけて止めた。
「何しやがる!」
「あの鳥はアリス学園で大切にされている鳥よ殺してしまったら、あんたは生きて帰れない。」