第1部
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「これからどうしましょうか?」
みんなで蜜柑達が採ってきた木の実を食べながらアレンが言った
「野田っちの所へ行ってアレンさん達を19世紀へ帰すように頼んでみる」
「野田っちって誰さ?」
果物をかじりながらラビが聞いた。
「タイムトリッパーのアリスを持っている人。過去へも未来へも行ける能力を持っているの」
果物を動物達から死守しながら蛍が答えた。
「じゃあソイツにあえば…」
「私たち…」
「帰れるんさ!?」
「どうやらそうみたいです。;」
「やったさぁーーー俺達、帰れる!!」
「(そして帰ったらまずコムイ【兄さん】をぶっ殺す)」
「…今、野田先生、帰って来てるの?」
4人のエクソシストが黒いオーラを放ちながらガッツポーズをしている隣で動物達に果物を分けながら流架が聞いた。
「うん。今日の朝、野田っちに会ったから多分、まだいなはると思うで。」
「運が良ければ、だけどな。」
ボソっと言う棗だが、今のエクソシストには全くその言葉は耳に入ってはいない。
「よし!そうと決まれば早速その野田っちって人に会いに行くさぁ!」
「おおーーー!」
「フン。」
こうして、蜜柑、蛍、棗、流架は4人のエクソシストを連れてアリス学園へと入っていった。
けれども、蜜柑達は10歳、アレンは15歳、リナリーは、16歳、神田とラビは18歳て゛どうしても、初等部では、注目の的になってしまっていた。しかもそれぞれが美形である。
みんな、特殊能力系の教室へ移動する蜜柑達を遠巻きにみていた。
4人のエクソシストは、目の前で宙に浮かんでいたり、天気を操っている子ども達を物珍しげに眺めていた。
「ここの子ども達はみんなアリスを持っているんだね。」
「ここはアリスを持った子どもだけしか入れない学園やさかいな色んなアリスの子がいるんよ。
「へー。さっき蜜柑ちゃんにアリスのことは教えて貰っていたけど、直接見るとやっぱり凄いね。21世紀はこんな未来なんだ…アクマのいない世界…か。」
「アレンさん具合悪いん?」
アレンが我に返ると、蜜柑が心配そうにアレンの顔を覗き込んでいた。
「あっ…いや、何でもないですよ」
アレンは笑顔で答えた。
「辛いなら無理せんときよ;」
「ありがとう」
蜜柑の優しさに触れたアレンは、自分も自然に優しい気持ちになっていくのに気付いた。
「(この子は、こういう明るい子だから、こんな僕達でも、心を許したのかも知れない)」
アレンはそう思った。そして、さっきから思っていたことを口にした。
「そういえば、蜜柑ちゃんのアリスって…」
「モヤシ、早く来い!」
「アレンです!すぐいきます…蜜柑ちゃん、行きましょうか」
「あ…」
アレンと蜜柑の先を行っていた神田達が声をかけたので、蜜柑はアレンの質問に答えそびれてしまった。