天翔る空に惑いし幻影

□あの日
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『お前は明日からキャバッローネの人間だぁ』
『……え?』
『ボス命令だからなぁ』


私の頭を撫でながらそう言った貴方の顔は私にはツラそうに見えて。


『………うん、』


イヤだ、なんて言えなかった






『任せたぞぉ…』
『分かってるって!』


次の日、私を迎えに来たのは金髪。
金髪に銀髪。それから兄さまと同じ私の黒髪。
目立つなー、なんて思ってたら兄さまより何倍も細い腕に抱き上げられた


『俺はディーノって言うんだ!
よろしくな!』


そう言って笑うディーノの笑顔は昔、兄さまと慕った彼と一緒に家光に見せてもらった日本の夏に咲く、「ひまわり」という花のように見えた




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