†悪魔の王女様†

□第1ターン!
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〔主!俺、主とやっと話せて嬉しいよ!!〕
「や、意味わからん。ってかそんなテンション高いんか、お前。」

イメージと違った死霊使い・黒の神に若干引き気味な浪。

〔主と話せたからね!因みに、トリップだから。俺は主の相棒ね!〕

楽しそうに話す黒の神。
ニコニコと笑顔で、今にも浪に飛びつきそうだ。

「な、なんでトリップしたん?いや、夢?」
〔夢じゃないよ。主はこっちの世界に必要だからこっちに来れたんだ。〕

ギュッと自分の頬をつねる浪。
じわりと痛みが広がり、夢ではないと確信してしまった。

「嘘やろ・・・ってか、必要って?」
〔その内わかるよ。あ、人が来る。〕

そう言って黒の神は消えてしまった。

「え!?ま、待って・・・!」
「あら?」
「!!」

声に浪はゆっくりと振り返った。
そこに居たのは白と青を中心とした服の金髪美女。

(天上院 明日香!?)

またも見覚えのある人物に驚く浪。
明日香は浪を怪訝そうに見ていた。

「あなた、初めて見る顔ね。私服だし・・・一般人?」
「え、あ・・・。」

自転車のハンドルをギュッと握りしめる。
冷や汗が頬を伝い、鼓動が速くなる。

「どうしたの?顔色が悪いわ・・・ッ!?」

ドサッと浪が倒れる。
頭の整理が出来なくて混乱したせいだ。

「たっ、大変・・・!」

明日香は慌てて駆け寄った。




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