†悪魔の王女様†

□第1ターン!
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「わからない?」
「まぁ、はい・・・。」

半分は嘘ではない。
なぜトリップさせられたのか。
なぜ必要なのか。
なぜ自分なのか。
考えてもわからなかった。

「どうしたらええんやろ。」
「家族や家は?」
「居ないし、帰る家もないです。」

これも嘘ではない。
全く違う世界、しかも漫画の世界に来てしまったのだ。
家族どころか自分を知っている存在も居ないはず。
そう考えた瞬間、浪は血の気がサァっと引いた気がした。
完全な孤独になってしまった気がして。

「じゃあ、校長に話してあげる。」
「えっ?」

鮎川の言葉に顔を上げる。
小さくウインクをする鮎川に首を傾げる。

「ふふ、少し待ってて。」

そう言い残して鮎川は出て行った。




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