VitaminX
□…………僕の。
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………ある日のこと。
「瑞希くん、起きて?」
目の前で気持ち良さそうに
眠っている生徒が一人。
そして横で困っているトカゲが一匹。
瑞希くんは今、バカサイユで
爆睡中。
私はというと一応彼の彼女なので、翼くんたちに頼まれ(というか押し付けられ)、瑞希くんが起きるのを待っている。
…がしかし、
まったく起きてくれない。
いくら声をかけても、
いくらゆすっても起きないのだ。
「瑞希くん…そろそろ起きないと日が暮れちゃうわ…」
こんな呟きも今の彼には届かない。
「…トゲー?」
トゲーが近づいてくる。
「あら、トゲー心配してくれてるの?ありがとう。」
もっと近づいてくる。