メモ

□好きな人
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「ねぇ。ピカチュウ」

「……何?」

「ジュプトルはどうして料理が下手なのかな?」

珍しく朝早く目覚めた僕に不意に話かけてきたのは根性っ子ことオオスバメ。
コータスさえまだ寝ているその時間に寝苦しくて起きてしまいボーッと真上の天井を見ていた時だった。
何故起きてるかよりも、突如の質問に頭が廻らず首を傾げた。

「…何でいきなりその質問なの?」

「…うん。何か気になったから」

お互いまだ眠いのだろう。
ピカチュウは未だに天井を、オオスバメは真っすぐ遠くを見ていた。
視線が合わない中、会話はしているが直ぐに途切れてしまった。

暫く沈黙が続いた。
辺りはやっと完璧な朝を迎えていた。
日差しがかなり強く部屋の中にまで差し込む。
だが、まだ6時。
二人以外に起きる者はまだいなかった。

「………知らないよ。こっちが聞きたい。」

「……だよね」

目を擦りながら一つ欠伸をしながら返したピカチュウは、寝ることを諦めたのかスッと視線を落とした。
その様子に気づいたオオスバメも視線をピカチュウに向けて笑った。

「あー!眠い。……何で起きちゃったかなぁ」

「俺もそう思う」

両手を上にあげ伸びをするピカチュウは、溜息のようにそう零した。
それに同意するように苦笑いを浮かべるオオスバメ。

「……何かつまんないし、顔でも洗ってこよっかな」

「……そうだね」

意見が一致し、にこりと顔を見合わせて笑うと洗面所に向かった。

「ポケセンでよかったよねぇ」

「うん。直射はきつい」

元々、仲が悪い訳ではない二人は
 

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