置場

□二人にとっては
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ケロロとクルルは周りが思っている以上に仲が良い。
元々、隊長と参謀。
切っても切れない関係だが、それだけの理由ではない。
彼等はお互い別の事をしながら空間の共有をしたり。
プライベートで趣味にあけくるという時間の共有さえする。
つまり、二人は個人で互いを評価しているという事だ。

まず、ケロロの場合。
よっほどの事がない限り彼は誰かを嫌うそぶりは見せない。
腐っても隊長故にと言ったらオシマイなのだが、彼個人の性格によるものでもあるだろう。
次にクルルの場合。
あまり人を好まない。
彼は自分にとって利益となるもの以外には非常に無頓着の反応を示す。
そんな二人だが、実は根はかなり似ている。

本音をなかなか口にしない、とか。
トラブルアンドアクシデントを好むとか。意外にオタクだとか…etc。
周りが知らないだけで彼等はこんなにも、そっくりなのだ。
それを二人は口に出さないだけで、知っている。
特別なことなど、なにもない。
知っている。
それだけだ。

だから空間を共有することも。
時間を共有することも厭わないのだ。
なんだかんだと言って似ている相手の気持ちを汲むことなど、さして難しいことではないのだから。
と、二人は自然に思い、当たり前に行動している。
コイツはこういう奴だから――それを前提に無意識に。
本当はそれが一番難しいことなのだが、誰も彼等に言わないため、二人はけして気付くことはない。

きっと…これからも、ケロロとクルルにとっては、お互いを知っているのは当たり前という観点が変わることはないだろう。
これは確認し合う必要のない。
彼等の決定事項なのだから。


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