sweet cp
□voice -声-
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君がいないとやっぱり淋しい。
僕は君がいなきゃ駄目なんだ。
voice −声−
関東大会第1回戦。
跡部との試合中に手塚は肩を壊した。
僕はその時、一体なにが起こったのか分からなかった。
目の前でうずくまって痛がっているのに、それでも試合を続行しようとする手塚をみて
僕は止めることができなかった。
部長として、仲間のために必死で戦う手塚を個人としては止めたくてもチームメイトと
しては止められない自分。
青学勝利のために己の全てを出し戦っている手塚に止めろなんていえない。
それでも試合は続きタイブレーク突入。
試合結果は37−35で
“跡部の勝利”
悔しかった。
手塚が苦しんでいるとき僕はなにもしてあげられない。
ただ手塚の姿をコートの外から見守っているだけしかできない僕。
辛かったんだよね・・・。
滅多に表情を崩さない君があんなに苦しい表情をしていたのだから。
氷帝戦終了後から数日たったある日、手塚は僕らにこういった。
「肩の治療のためドイツへ行く事になった。」
聞いた瞬間、地獄に落とされたような感覚になった。
その後の話の内容なんて耳に入らなかった。