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□月を見上げれば
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_任務遂行開始から1週間が経過した。



スコールは鬱蒼と茂る森から外れた簡易テントにほど近い丘の岩に座り込み、煙草に火をつける。


シュボッ…



紫煙が夜の空気にゆらゆらと広がっていき、程なくして消えていった。澄んだ空気の中に鮮やかに煙の筋が残る。その様子をスコールはぼんやりと見つめる。





普段はめったに煙草なんて吸わない彼だが、こんな日には吸わずにはいられなかった。







そうこんなむしゃくしゃした日には…
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