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□Second Stage
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世界を脅かした魔女の存在。即刻封印せよという声から、生かしておくべきという意見まで様々だった。といっても生かしておくべきとの声はラグナ大統領率いるエスタと現在実質的にガルバディアを取り仕切っているカーウェイ大佐、そしてバラムガーデンだけだったのだが。
議論は口論になり、そして平行線になる。そんなドロドロとした雰囲気の中、決め手となったのはエスタが抱える魔女の第一人者と名高いオダインの発言だった。
「魔女は確かに危険となりうる存在といえるでおじゃる。だがその力活用すれば様々な方面で利用価値のある存在ともいえるでおじゃるよ〜。なに、今の魔女には騎士がいるし、まず悪い魔女にはなる恐れはないでおじゃる。もしそんな可能性が出てきたら即刻封印すればよいとしてどうじゃ?このオダインにその力の使いどころを調べさせてほしいでおじゃるー」
この言葉に封印せよとしていたものたちはしぶしぶといった感じで承諾した。
…最もその承諾の意味するところは決して魔女の存在を認めたわけではなく力の利用という言葉に魅せられたからであろう。
その案にスコールはかなりの憎悪と怒りを覚えた。