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□ハッピーメリークリスマス!
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人間は欲深い生き物だと思う。

別にそれを悪いことだとは思わないし、自分だって過去と未来への探求心が強すぎて代わりに色んなものを捨ててきた。

だけどそんな中で、自分のことなんてどうでも良くて、自分以外の誰かとで構わないから幸せになって欲しいと思う、そんな人と出会うことが出来たなら。


「…運命だなって、そう思うんさ。」


ぽつり、隣に腰を下ろしながらそう告げる。

真剣な顔つきで任務の報告書を書いていたアレンも現実に戻されたのか、少しきょとんとしながら俺を見た。


「…え?すみません僕、今」

「いいんさいいんさ。聞き逃したとかじゃねぇから」

「…?」


可愛らしく小首を傾げる姿に微笑む。

酷い環境も、醜い人間も色々見てきたけれど、アレンは驚くくらいに真っ白だ。

辛い思いもしてきて、例えばこれからもっとしんどいことが起こったとしても、アレンは笑えるんだと思う。

素直に泣いて怒って、それを乗り越えて笑ったその姿に何度目を奪われたことか。


「…誤解のないように先に言っとくけど、見返りとか求めてねぇから安心してな?」

「…え、」

「生まれてきてくれてありがとう。これは俺からさ」


コトン、テーブルに箱を置く。

もともと大きな銀灰色が更に大きくなって、口元が何か言いたげにぱくぱく動く。

それが面白くて笑ったら代わりに泣きそうな顔をされてしまった。


「…ずるいよ、ラビは」

「うん。ごめんさ」

「……ラビが辛い時は、いつでも代わりに泣きますからね?」

「んじゃ俺はアレンの分までへらへらしとくさぁ」


力の抜いた笑顔を向けて頭を撫でる。

ずっと隣にいてやれない俺は、お前を幸せに出来ないから。

アレンの気持ちは知ってるけれど、アレンも俺も絶対に言葉に出さなくて。


(…好きだよ、)


音に出来ない代わりに心が告げる。

届かないはずのそれを受け取ってくれたアレンはまた、俺の大好きな笑顔で俺を救ってくれた。








ハッピーメリークリスマス!


(今を一緒に過ごした奇跡を、いつか笑顔で思い出せますように。)









111227up


アレン誕生日おめでとう!

最近は原作を読めてないんですが、ラビがノアに捕まったっていうのは一体どうなったんだろうか…!

あ、ラビからのプレゼントはご想像にお任せします^^^^^

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