collected poems

□紅雪
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この季節、あの場所で待とう
花に囲まれて
空から紅い雪が降り出す
まだ逢えないの?と待ちつづけて
空を見上げた

まだ別れという言葉も知らない頃
花で溢れる街で笑いあったよね
君の髪に花を飾ると君は喜んでいた

見えない 消えない 覚えてる?
鳴り響く鐘の音と二人に芽生えた 初めての悲しみ
再開の約束をして別れた

この季節、あの場所で待とう
花に囲まれて
空から紅い雪が降り出す
まだ逢えないの?と待ちつづけて
空を見上げた

同じ願い抱えたまま空白を
繰り返しては絶望している君に
この風に乗って紅い雪が届いていても…

消えない 逢えない 覚えてる?
「ずっと一緒」と約束したのに 離れた手の感触を
温かく柔らかな感触を

この季節、あの場所で待とう
花に囲まれて
空から紅い雪が降り出す
まだ逢えないの?と待ちつづけて
今年もまた、君は来ないまま
花に囲まれて
誰も居ない「約束」の場所で
まだ逢えないの?返事さえ無い
覚えていないのならば せめて
君の記憶の片隅にでも
僕との記憶を留めていて
もう逢えないの? その答えもまだ聞けない…

紅い雪が 花弁と共に 空へと帰る

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