collected poems

□堕 to 産
1ページ/1ページ

光の射し込まない狭い闇の中で
血の流れる音と微かな声が響く
紅い光に包まれて声を上げた

歪んだ視界に映るのは見知らぬ人
血塗られた手でこの身体を抱いていた

誰かの断末魔がその耳に響いた瞬間

偽りの喜びで祝福する愚民を前に
歪な誕生と吐き気のする感情が散る
冷えていく 聞こえないよ 僕を導く声が
いつか来る絶望と失望を前に身を委ねて

所詮は獣が作り上げた結晶の
頭上から紅い雨が降り続けて
紅い光に包まれて声を上げた

歪んだ視界に映る醜い獣が
血塗られた手でこの身体を抱いていた

誰かの断末魔がその耳に響いた瞬間

偽りの喜びで祝福する愚民を前に
歪な誕生と吐き気のする感情が散る
堕ちていく 聞こえたよ 僕を蝕む声が
目の前にある絶望と失望だけに身を委ねて

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ