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□満月の狂人
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闇に紛れて浚った君を縛り この欲望を叩きつけた
滴り落ちる恐怖は 空で嘲笑う月に照らされて
怯えた目で見つめる君に突き刺す 煌めく1本のナイフで
この抉り出した狂気に君は何を思ったのかな

ひどく汚れたその肉体は崩れ 土に還ることも出来ない
その恐怖を飲み干してしまえば 君は渇き果てるのだろう

月に照らされ嘲う狂人が作り出す 君の断片を使って
想像しうる苦痛をこの身に受け 胸の奥の欲望曝け出して
切り取られた断片を食し この身体へと君を招き入れる

狭い小屋に誘い込んだ君はこの場を 逃れようと泣き喚く
押さえつけると叫んだ 空で嘲笑う月に照らされて
首に残ったこの手の形は醜く 赤黒い浮かび上がる
この刻み出す狂気に君は何を思ったのかな

ひどく汚れたその肉体は崩れ 土に還ることも出来ない
その純潔を飲み干してしまえば 乙女のまま君は果てる

月に照らされ嘲う狂人が作り出す 君の断片を使って
想像しうる苦痛をこの身に受け 胸の奥の欲望曝け出して
切り取られた断片を食し この身体へと君を招き入れる

君に曝け出す本当の姿は 目を背けたくなるような
己を理解したことも無いのに 欲望に忠実で
月夜だけの恐怖は 空で嘲笑う月に照らされて
 

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