+Hesitate SS+

□014
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昼間の明るさを少し失って

少し冷えた風が頬を撫でた

空は

夕陽では無いけれど

微かに赤く染まっていた

頭上高くには

早く出た月が見えていて

その周りを

鰯雲が囲んでいた

それは、自然の芸術のようで

不思議と瞳を釘付けた

白い白い月が

この空を伝って

何かを訴えるように

光る

鰯雲は風に乗り

月の周りから離れていく

やがて隔離された月は

何故か寂しさを映し出した

眺めていると

胸に何か突き刺さったような気がしたのは

間違いではなく


僕は

隔離された月に

仲間意識を覚えた

どんな姿であっても

隔離される運命にあると悟る

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