+collected poems+

□鳥籠
1ページ/1ページ

狭い鉄の籠の中で
いつも 見える大空を眺めていた
蒼、朱、黒以外の色でさえも
その瞳に反射して

空を眺めては、いつも“空を飛んでみたい”とひたすら願った

ただ、いつもと変わらぬ平凡が嫌で
空に手を伸ばしていた
いつか飛べる日がくると信じて 自由を掴めると信じて
けれど、開かぬ籠からは出る事もままならない

空を眺めてはいつも“空を飛んでみたい”とひたすら願った
やがて鍵が外れ、疑うことも知らずに飛んでいくとしても

ただ、いつもと変わらぬ平凡が嫌で
空に手を伸ばしていた
願いが叶った空へ羽ばたき 自由を掴めると信じて
けれど、それは一瞬で
すぐに堕ちて無くなった

空を飛んでみたいという願いは叶ったけれど
空で生きる事は叶わない

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ