報告書3
□時代は可愛い男のものです。
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「オイ、邪魔するぞ」
万事屋のドアを開けて勝手に入ってきたのはテロリスト、高杉
「お前勝手に入ってんじゃねーよ。出てけ」
「旨いって評判の井桁屋の苺大福が無駄になっちまったな」
「どーぞお入りください」
「フンッ」
持っていたお菓子の包みを銀時に投げ渡すと自分の家であるかのようにソファーに座った
「茶は出ねぇのか」
「あ、はいっ!!今すぐ!!」
高杉に睨まれ、新八は台所に走る。ほぼ初対面にパシられてんぞ…
「それで、今日は一体何の御用でしょうかね?」
「別にお前に用はねぇよ。待ち合わせしてんだ」
「待ち合わせ?オイオイ、物騒な相手じゃねぇだろうな」
万事屋をテロ活動の拠点にされては困る。詳しく話を聞きだそうとしたとき、またしても万事屋のドアが荒々しく開かれた
「悪い、遅くなった」
息を切らして入ってきたのは、真選組副長土方
「え、多串君?どうしたの?」
俺の体を押しのけるようにして出てきたのは高杉
「いや、来たばっかりだ。まぁお前との待ち合わせならいくらでも待てるぜ、俺は」
「バッカ、そんな待たせねぇよ」
駆け込んできた真選組副長は、先に来ていたテロリストと話しだす。自然に。
そう、自然にだ
「ちょっ、え?待ち合わせって土方ぁぁぁぁぁ?!!!」
「そうだ」
「えぇぇぇぇぇぇっ!!!これから俺が口説こうと思ってたのに何してんだよ高杉ぃぃぃ!!!」
「銀時ぃ…お前、土方に手を出したら殺すぜ?」
襟元を瞳孔を開かせた高杉に掴まれ凄まれる
「苦しいっ!!ちょ、絞まってるから、マジで!!!」
「コラッ!!高杉、離してやれって」
「土方っ?!銀時の方がいいってのかぁ!!!」
「そうじゃねぇよ」