オール短編A

□最遊記序章@
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“者”は

ナニを罪と呼ぶのだろう?





「排除」
消すことが、罪か?

「消却」
忘れることが、罪か?

「隠滅」
見ぬことが、罪か?

「殺戮」
滅ぼすことが、罪か?





“世”は

ナニを罪と決めるのだろう…















全ては、











風に攫われた

序章の奥に…─────





















孔雀の章





















忘れる事は、許されなかった。

血に臭い
温度
触覚

それを流す者共の断末魔
強い憎悪
恐怖
嫉妬
浅い敬意
深い愛情

来世に託された想い全て…





忘れる事は、許されない。





それを科せたのは他でもない…自分自身。










【冷タイ 痛イ 苦シイ】




身を縛る呪縛の氷山。
眼も開けられず
息も出来ず
何も聞こえない

でも何故か、意思だけは動いていた。

これが罰か、
記憶はシッカリと脳に刻まれたまま
私は呪縛の中を、延々と生き永らえていた



【悲シイ 寂シイ 卑シイ】




深き闇の中を、孤独に生きる
これが罰か…?
狂う事も
泣く事も
叫ぶ事も出来ない檻の中

これを罰と呼ぶのなら
なんて甘ったるい事だろう…

私は生きている
痛みも
苦しみも
恐怖も与えられず
私はのうのうと生きている

彼等は死んだのに

何故、死んだ
私は生きているのに…
何故、奴等は
私は此処に居るのに…
何故、私だけ
私は…私は…私は…



彼等と共に、在りたかった




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