オール短編@
□最遊記外伝B
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『よし、詳細は分かった。
貴様は寡兵の数を出来るだけ減らせ。
これでは他の者達に混乱が移る。』
「は、ハッ!了解しました!」
『それと…私も奴の捜索網に加わろう。
頼りないが、奴の居所は大体割れている』
「そっ、そんな御無礼を!?
この様な事態、孔雀様のお手を煩わせる程では…!!」
『気にするな。どうせ暇なんだ。じゃ。』
「お、お待ち下さい!!孔雀様ァ!!!」
後方で声を荒げる寡兵。
奴には悪いが、早くこの場を離れたい。
一目に付かない所で思う存分爆笑したいんだと、出来る限り歩行を早める。
気付けば、表情は既に笑みを浮かべていた。
‡‡‡‡‡
【悟空side】
─────なんだか、ワクワクした
金禪と いっしょにいる時や
孔雀姉ちゃんと いっしょに あんでる時とは 違う
なんだか よく分からないけど
すっげーワクワクして
すっげーうれしくて
すっげーたのしかった。
「俺は那吁、お前は?」
初めてだった。
ココに来て初めて、だれかが≪俺≫をきいてくれた。
うれしかった。
だれも、オレなんか気にもしなくて
まるで居ない人みたいな…
まるで居なくてもイイ人みたいに、皆オレを見てくるんだ。
すげーかなしかった。
すげーつまんなかった。
だから…
ココに居る奴の中で、オレを見てくれる金禪にイタズラしたんだ。
いつも、つまんなそうにしてる金禪に、少しでも笑ってほしくて…
でも、笑ってくれなかった。
いつもみたいにスゲー怒るだけで…
金禪も、他の奴等と同じなのかなって思って、かなしかった。
だから、孔雀姉ちゃんに、会いたかった。
姉ちゃんなら、オレを見ても
目をそむけたりしない。
ムシもしない。
オレの目を見て、ちゃんと笑ってくれる。
また、頭なでてくれるかな?
そんなドキドキが、ずっと胸にあった。
でもオレ、孔雀姉ちゃんがドコに居るか知らないから…
だから、色んなトコさがしてった。
そしたら、よく分かんないトコに来ちゃって
そしたら、那吁に、会ったんだ。
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