銀魂 原作沿い@

□プロローグ
1ページ/5ページ
















死臭が辺りに濃く、漂う。





嗅覚の鋭い鼻を持ってしても
咽返る事なく…

腐乱化した無残な仲間を目の間にしても
顔を歪める事なく…

負傷した身体は、ピクリとも動かず
ただ…
静かに流れる血を、眺めるだけ。



死が目前と、顔を出す。
今は亡き仲間達が、姿を現す…










焦りはない

恐怖もない

ただ…後悔だけが
私に“生”への執着を強めていた。










死ねない

死にたくない

死んで、たまるか





私には、まだ

成し遂げなければ、ならない事が…










血よ 止まれ

身体よ 動け

瞼よ 開け

思考よ 動け…











『っ…ち、くしょ』










叫ぶ心に、身体がついていかず

惨くも私の意識は

闇に…溶け込んだ……
























最後に頭を掠めたのは…

仲間達の、悲痛な断末魔。
それに…憎き男の、耳障りな笑い声…





身体を襲う、不思議な浮遊感…─────

.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ