*学園*

□始まりはいつも。
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月ヶ丘学園、というのがこの建物の名前であり、俺の学び舎である。
現在、校門前で女子寮から出てくるであろう双子の妹を待っているのは俺こと、月森涼だ。

「眠い。。」

あくびを噛殺しながら、視界の隅で小走りでこちらに来る、長髪の女子生徒の姿を認めた。
月森志歩。 俺の双子の妹である。

「ごめん! ご飯食べてたら遅くなった!」
「だろうな。」

昇降口をくぐり、下駄箱で靴を履き替える。

「お前、今日はやってきたか?」
「ふふん、甘く見ないで。」

下駄箱に入っていた手紙を手に取り、ブレザーの内ポケットに仕舞いながらその場を離れる。

「写させてくださ「だが断る。」・・・。」

そんな他愛の無い会話を交わしながら、自分達の教室へ向かった。
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