*学園*
□雨の日。
2ページ/6ページ
風邪をひいた。
元々、俺はそんなに体は強くなかった。
なので、季節の変わり目等には必ずと言っていいほど体調が悪くなる。
そして、そういう時は無駄に健康優良児な双子の妹が看病してくれたりする。
「慣れたモンだな。」
「まぁねー」
毎回やってれば流石に慣れると、志歩は答えた。
「そういえば、学校の方は?」
ふと、思い出して問うてみる。
志歩はレトルトの卵粥をさましながらなんでもない事の様に、しれっと答えた。
「涼の看病っていう名目の元、休んだ。」
・・・それを人は、サボリと言うのではないのだろうか?
まぁ、そのおかげで助かっているから、あえて何も言わないでおく。
「はい、あーん」
冷ました卵粥俺の口元まで持ってくる。
黙って口を開けて、まだ少し熱い卵粥を飲み込んでから志歩にぼやく。
「自分でできる・・・。」
「いいじゃん、楽しいから。」
その台詞の最後に(私が)って入ってたのは気のせいか? 気のせいだな。