*学園*
□日曜日の嵐。
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「おっはようございます!」
「うっさい。」
自分でも驚くほど低い声が出た。
しかし、そいつは怯まずに言ってくる。
「涼、出かけるよ!」
「嫌だ。」
今度は意図的に低い声を出してみた。
なんか、違和感があるな・・・。
そんなこと、欠片も気にせず毛布をはぎとってく志歩はいつになく上機嫌に見える。
「なんで俺まで・・・」
しぶしぶ上半身を起こすと、志歩が輝かんばかりの笑顔で俺を見つめてきた。
何だろう、悪寒がする。
志歩はワンピースに薄いカーディガンを羽織った、まぁどこからどうみてもお出かけスタイルだった。
「この前はるるんが、ケーキの美味しい店教えてくれたんだよ〜」
「すぐ着替えるからちょっとまってろ。」
あぁ、うん。
俺って単純すぎるな。