小説
□飴より甘い
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「澪ー、飴いるか?」
コロコロと口の中で飴を転がし、飴の甘みを楽しみながら律は澪に問いた。
さっきから甘い匂いがすると思えば律のせいか…
「せっかくだから貰おうかな」
甘いものが欲しいと思ってたからちょうどいいや
と、考えてるとガリッという飴の砕ける音とともに、律が目の前にきて唇を重ねられた。
「……んむっ!!?」
律の口からコロンとさっき噛み砕いた飴が私の口の中に入ってきた。
「どうだ、甘いだろ?」
私は恥ずかしくなって口の中の飴を噛んだ。
きっとこの甘さは飴だけのせいじゃない。
end