小説

□今と昔の君
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「白井さん変わったよね」



常盤台中学に入学して1ヶ月、身近にいる人間によくこのような事を言われるようになった。



今回は風紀委員177支部の同僚。



特に気分も一切害さないし全然気にしてないので構わない。
…と、言ってしまえば嘘になるけど。




とにかく自分が変わったという自覚がないためどう返答すればいいかわからないのだ。



やはりというかこういう話題になると食いついてくる輩が群がってくる。



「あ、それ私も思ってた!」




「何その話気になるー!」




「中学から変わったよね?」



「やっぱり常盤台の超電磁砲絡み?」



「あー、なんか変な噂とか流れてるしね…」



「前の白井さんのが…良かったかも」




ピクッと、今まで表情を崩さなかった黒子の眉がかすかに動いた。




常盤台の超電磁砲絡み?
変な噂?
前の白井さんのが良かった?




これはもうキレてもいいかしら。



確かにお姉さまには好意を抱いてますがそれはただの憧れにすぎない。



勝手に変な噂を流して何が楽しいんですの。



散々好き放題言い放ったあげく…なんですのこのざま…。


それにわたくしには…。



悔しくなり下唇を血が出るくらい噛み締める。




あなたたちに、わたくしの 何がわかるんですの…。




「あれ?白井さん黙りこくってどうしたの?」



「…あな…たち…に」



「?」




「あなたたちにっわたくしの何が「はいはい、こんな所で何油売ってるの?仕事に戻りなさい」




黒子の言葉は、手をパンパンと叩きながら現れた固法先輩によって遮られた。

















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