小説

□秘密
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私には秘密がある。



うっすらと窓から差し込んでくる光で目が覚め急いでカーテンをしめる。


光であの人が起きてしまったら唯一の楽しみがなくなってしまう。



眠い目を必死にこすって隣でぐっすり眠ってるお姉様を鑑賞。



ここから白井黒子の秘密行為が始まる。



まず最初にサラサラの髪を指で絡め、もう片方の手で白い肌を撫でる。



途中「んん…っ」という寝苦しいのか軽いうめき声が聞こえ、もし起きたらという不安が脳裏をかすめるもこの行為を止める事は不可能。



起きていない事が確認できると私の行動はだんだん大胆なものになってくる。




吐息がかかるほど接近して、ちゅっと一瞬だけの触れるキス。




赤面しながら顔を急いで離し、お姉様の顔を覗いたが起きる気配は全くなし。




こうなったら誰も黒子を止められない。




誰も聞いていないのをいい事に、わざとらしく音をたててキスを繰り返す。



いつもはお姉様にリードされ自分からは恥ずかしくてできないので、こうやって密かにベーゼを交わすのが癖になってしまった。



舌を入れるとさすがに苦しそうな声をあげてきたが今の黒子にはそれに気づく余裕すらない。



「ふ、…んむ…っ」



自分の吐息がシンと静まり返った部屋に響いて妙な気分。



「ン…っ、おね…さ…っ」



さすがに今日はやりすぎかも。
そう気づいて唇を離したが、ほのかに火照ったお姉様の顔を見て、もう少しだけ…と欲望が溢れ出してしまう。



もう少し…
あと一回…
もうちょっとだけなら…



魅惑の時に酔いしれ時間の流れさえも忘れていると




「−−−ッ!!?」




途端、ヌルリと先ほどまで自分が無我夢中で味わってたものが口内へと侵入してきた。



これは…お姉様の…舌…?




口を離された時には思考が停止し、いつの間にか自分の上にお姉様がのし掛かっている状態で。




「随分楽しそうな事してんのね」



「あ、あの…これは、その…っ///」



「髪触るだけと思ったらえらく大胆にしてきて」



「なっ!?///もしかして…最初から…」



「寝たふりすんのも限界だったし、何よりあんたにリードされんのはしゃくだしね」



「うぅ…意地悪ですのお姉様…」



「ふん、なんとでも言いなさい」



不機嫌に鼻をならしたお姉様だったが、途端にふっといつもの優しい顔になり、




「でも嬉しかったわよ?」




「おね……」




今度はお姉様からの口付け。
悔しいがやはり慣れた手つきでリードされてうっとりしてしまう。





「私に隠し事なんて不可能よ」




この人には勝てる気がしない。


















 

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