小説
□愛苦しい
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「いい加減機嫌直して下さいよ…」
僕のそんな願いもむなしく、彼女はフイっと僕から顔を背けたまま。
昨日一緒に出かける約束してたのに急用ができたせいで行けなくなり、そのせいでクロームは拗ねてしまった。
「僕が悪かったです。すいません」
深々と頭を下げたが、彼女は見てるだろうか?
「じゃぁ、私のお願い聞いてくれますか?」
やっと口を聞いてくれた。
もちろんです と僕は答える。
そしてキミは願望を僕にぶつける。
「今日はずっと一緒にいて私から離れないで下さい。」
…嗚呼。
全くキミと言う人は…
なんて愛くるしい事。