小説

□夕暮れに手を繋ぐ
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私と黒子が付き合う事になった次の日、二人っきりで学校から寮に帰る事になったのだが会話が一つもない。




正直言うとすごく意識してしまって気まずい。



まわりには誰もいず、しんと静まり返った街に私たちの足音が響く。




何か話した方がいいのだろうか…。




「あの…くろ「お姉さま…」」




私の言葉は黒子の声によってかき消された。



なにやら黒子は顔を火照らせ、すっと手を差し伸べてきた。




私は意味がわからず頭にハテナマークをつけていると、黒子は私との距離を縮めてぼそりと呟いた。




消え入りそうな声、



だけどしっかりと聞こえた。



「手…繋いでくださいまし…///」




突然そんな事を言われあたふたしていると、強引にも黒子が私の手と己の手をきゅっと結んだ。




「いや…ですの…?」



「うぅん…黒子の手…あったかいね…」




お姉さまこそ、とクスクス笑いながら黒子は嬉しそうに言った。




私たちはお互いの体温を感じながら、夕暮れの夕日のなかにとけこんでいった。

















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