黒琴

□06.
1ページ/4ページ



それから何時間たったのだろうか。


電話を切ってから私はベッドに仰向けになり、黒子に何を言うかずっと考えていた。


外はもうどっぷりと暗くなっている。



「ただいまですのー」


黒子が帰ってきた。
ドキッと心臓の鼓動が高まる。


「お…っおか…えり…っ!」



だ、だめだ私…っ
黒子目の前にしたらドキドキが止まんない…



言いたい事いっぱいあるのに、口が開こうとしない。
言葉がまとまらない




「…お姉さま、熱の方は…お、お下がりになりましたの…?」



あれ?
黒子も様子がおかしい?



「ん、うん。今朝よりかはだいぶとまし…」



「ですが、顔がとても赤いですの…」




「黒子だって赤いじゃん…」



「……………」



沈黙。




さぁこの状況どうやってのりきろう…




この気まずい空気の中、





「お姉さま…」





黒子が口を開いた。














次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ