黒琴
□06.
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それから何時間たったのだろうか。
電話を切ってから私はベッドに仰向けになり、黒子に何を言うかずっと考えていた。
外はもうどっぷりと暗くなっている。
「ただいまですのー」
黒子が帰ってきた。
ドキッと心臓の鼓動が高まる。
「お…っおか…えり…っ!」
だ、だめだ私…っ
黒子目の前にしたらドキドキが止まんない…
言いたい事いっぱいあるのに、口が開こうとしない。
言葉がまとまらない
「…お姉さま、熱の方は…お、お下がりになりましたの…?」
あれ?
黒子も様子がおかしい?
「ん、うん。今朝よりかはだいぶとまし…」
「ですが、顔がとても赤いですの…」
「黒子だって赤いじゃん…」
「……………」
沈黙。
さぁこの状況どうやってのりきろう…
この気まずい空気の中、
「お姉さま…」
黒子が口を開いた。
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