黒琴
□20.
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ジリリリリ…
やかましく鳴り響いてる目覚まし時計を少し荒っぽく止めた。
私、いつの間にか眠っちゃってたんだ…
ぼーっとした意識で時計を見ると、針はちょうど8時をさしていて。
え…?
はち…じ……?
「ち こ く す る ぅうう!!黒子なんで起こしてくれなかったのよ!!?」
いつも起こしてくれるのに、と叫ぼうとした瞬間思い出した。
あ、黒子…いないんだった。
だめだな、私。
明日まで黒子いないんだってば。
しっかりしなきゃ、と気合いをいれて学校にいくしたくをした。
―――――
―――
―
「………さま……、……み………さま………………
御坂さまっ!!」
「うわっ!!?」
大声で自分の名前を呼ばれて私ははっとした。
あれ…もう放課後…!!?
…どれだけぼーっとしてんのよ私…
ある意味危ないわね…
ふと顔をあげると、私の机を取り囲むように後輩たちがズラッといた。
な、何この状況…
「御坂さま、今日帰りをご一緒させていただいてもよろしいでしょうか?」
「……へ?」
「だめですわ。それは私が御坂さまにお願いするつもりでしたのに」
「何を言ってるんです?御坂さまとお帰りになるのはこの私ですことよ?」
ギャーギャーと言い争ってる中、私一人が孤立してた。
…というか、私抜きで話を進めないで欲しい…
………はぁ、
もう帰っていいかな…?
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