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接吻を楽しんでいた私たちの前に現れたのは二人のいとこたち。
ふすまが開いた瞬間、とっさに黒子と距離をとったがばれずにすんだろうか…?
気まずい空気が私たちを包んだが、この沈黙をやぶったのはいとこの樹ちゃんだった。
「黒子さん、おばさんが呼んでますよ」
「っ……え、あ…?」
身構えていたのが馬鹿になるような、なんの変哲の会話。
もしかして、ばれて…ない?
黙りになった私たちを怪しんでまじまじと見てくる。
せっかくばれてないのにここで怪しまれたらお終いじゃない!
「ほ、ほら黒子。お母さんが呼んでるってさ!」
「は、はい!行ってきますねっ」
ばれてないとはわかっていても、ちょっと気まずいのかそさくさと襖を開けてこの場を去る。
今この空間には私といとこ二人。
ちょっと待て。これじゃ私が気まずいわ。
「わ…私もお母さんの所に行「御坂美琴さん…でしたっけ?」」
ゆっくりと腰を上げようとした瞬間、ニタニタと不適に口角を上げる樹ちゃんがいつの間にやら目の前まできていた。
「そうだけど…えっと…確か樹ちゃん…だよね名前…」
「覚えて下さってたなんて感激。こっちは妹の桜子です」
「さくでいーよさくで!さくね、御坂のお姉ちゃんの話は黒子ちゃんからよく聞いてたよ」
「よろしくねさくちゃん。やだなあの子ったら、どんなけ私の話してんのよ」
「…とか言いつつ何で顔赤くなってるんですか?」
「へ!?」
や、やだ私ったら!
無意識に黒子の話になったら頬を染めて…
相変わらず樹ちゃんはニヤニヤしてるし…
なんなのよもー!
「羨ましいですねぇ御坂さん」
「な…なにが?」
「だって黒子さんと同じの寮で毎日一緒なんですよね?」
「そうだけど…」
「でもね御坂さん、私は黒子さんとは親戚。つまり幼少時の黒子さんを知り尽くしてるわけですよ」
「…なにが言いたいの?」
「簡単に言うと私のが黒子さんを理解してる。黒子さんにふさわしいのは私。黒子さんは渡さない」
やっぱり…同士か。
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