腐った男子です。

□接近、レクリエーション
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それについては、何となくですが、心当たりがあります。

「断ってしまったからではないでしょうか……」

「ん?」

「最初に誘われた時、即答で断ってしまったんです。たぶんですけど、会長ってそういう経験はあまりなさそうですよね」

僕が言わんとしている事を察して、陽一さんが頷きました。

「なるほどねー。袖にされた事なかったからムキになってるとか、そんな感じか」

「だと思います。それ以外に心当たりもないですし」

「うーん…。まあ何にせよ俺が言える事は……」

言える事は……?

「俺様生徒会長×腐男子っていいよなって事くらいかな」

………ガッカリです。
陽一さんの他人事ぶりには、本当にガッカリですー!




















あっという間に、レクリエーション当日になってしまいました。

「良平くん、最初はどこになったの?」

「ええと、講堂みたいです」

朝のHRで配られたスケジュール表を見ながら、由比くんと自分の予定を確認します。

レクリエーションは1日掛かりで行われ、1年生はスケジュール表通りに指定されたテーブルを回ります。
そのテーブルには数人の先輩方がいて、雑談を楽しむという趣向になっていました。

ちなみにこの時点では、どのテーブルに誰がいるのかわかりません。

「僕と市川くんは食堂からみたい。1人で行動って、大丈夫かな?」

トラブルメーカーまっしぐらの僕を心配して、由比くんが表情を曇らせています。

「1人とは言っても、人目はありますから。どちらかと言うと、テーブルに行った後が不安ですね」

「そうだよね。行くまでわからないなんて……。僕もいろいろ考えたんだけど……」

「親衛隊の先輩方を希望しなかったですか?」

「ううん、希望したよ。先輩達がランダムになるのは危ないかもだから、できるだけ自分達のとこを回ってってお願いされて」

それはそうですよね。
由比くんほど可愛いと、絡まれたりしそうです。

「良平くんは? 希望出さなかったの?」

「親衛隊で知り合った先輩方を希望しましたよ。でも先輩方も人気があるみたいなので、通るかはわからないです」

会長親衛隊のトップスリーであるモモ先輩、シロ先輩、ミドリ先輩は、それぞれが親衛隊持ちでもおかしくないほどの方々です。
なのでどうなっているかは、行ってみないとわかりません。

ガラの悪い方達のテーブルに当たらなければいいのですが………。


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