グレイシアの墓

□五十年祭〜十月祭
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50の年に一度
敬虔なる民のロウランへの巡礼

その行列は大地の果てまで連なり
その歌声は大地の果てまで轟く

民は歌う、『ロウラン!』と。

小高い丘を越えると
朝もやの向こうに、
聖なるかなゾフィアの都市、
ロウランが垣間見える。

民は熱狂する、『ロウラン!』と。

『ロウラン!ロウラン!
聖なる民に御慈悲を、
憐れな民に祝福を!
ロウラン!ロウラン!』


聖ゾフィア司教国聖典12巻より、『五十年祭』の項目



十月がやって来た!

実り、豊穣、ゾフィアの恵み!

タンバリンを鳴らせ、ワイン樽を叩け!

角笛が遠くで響けば、マンドリンが掻き鳴らされる!

詩人は詠う、愛のセレナーデを!

村人は踊る、乙女のスカートで!

実りの十月がやって来た!

踊りの十月がやって来た!


聖ゾフィア司教国北方に伝わる民謡より、『十月祭』の一節
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