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□雲雀恭弥探偵事務所
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「こんにちは、ヒバリさん」

「やぁ、綱吉。時間ピッタリだね」

「………ええ、ヒバリさんにみっちり教え込まれましたから」

「良い生徒だったよ」

「……くぅッ!」


こんにちは、沢田綱吉です。
ここは雲雀恭弥、っていう人の事務所です。
オレはこの事務所でバイトをさせてもらっているのです。


――え? なんの事務所だって? それは……。



「あのスンマセン、相談したい事が…」

「…綱吉」

「はいっ、ようこそいらっしゃいました!」




【雲雀恭弥探偵事務所 〜file1.依頼人は中学生〜】



「オレ、獄寺隼人っつーんですけど…実は…」

依頼人に来たのは綺麗なアッシュグレーの髪をしたハーフの青年。


「まって」


獄寺くんが話しだそうとした瞬間、ヒバリさんがストップをかけた。


「君、いくつ? ちゃんと支払えるの」


ヒバリさんシビアー!
 
たしかに、ここは事務所で仕事場。慈善業ではないのだから相談に来たということは金銭が発生していく……。

だから訊ねるのも理解できるんだけど、しょぱなで……。

「君、中学生?」

「そっス…」

うっそ!!?
オレと同じなわけ!? その外見で!
青年じゃなくて、少年なわけ?

そう、オレも中学生。並盛中の2年。それにしても……、獄寺君が中学生だなんて。

ハーフはやっぱり違うのかな。


「どこの?」

「並盛……っス」

「えっ!」


そこで思わずオレは声をあげた。だって並盛っていったらオレと同じ学校じゃん。

けど、オレは獄寺くんだなんて知らない。

学年が違うだけなのかもしれないけど、こんな格好良い……てか、目立つ人に気付かないだなんて事は普通ないと思う。


「ぇ、あの……本当に並中生なんですか?」

「そーですけど」

「オレも並中生なんだけど、見たことなかったから……だから……えっーと」


やばい、別に同じ中学だからなんだって感じだよね。


現に、獄寺くんの視線が痛いっ!




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