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□わからず屋におめでとう
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それなのに今日に限ってなぜ……。


「煩いよ」
「ヒバ……」
「行くよ、綱吉」


ぐいっと思いっきり翼を引かれる。けれども力強く反発してやった。

まさか綱吉が抵抗するだなんて思っていなかったのか、握りが甘く翼(手)が離れる。


「っムリですって!」
「つな、よし」


ひどい。


その言葉で頭の中がいっぱいになった。

どうしてこんなにも高圧的に言われなければいけないのか。


ひどい、最悪だ。



(オレはヒバリさんの喜ぶ顔が見たくて今まで準備していたのに)



それなのに今は真逆。

喧嘩してしまっている。

先ほどまではあんなに楽しく笑いあっていたというのに。


それなのに!


どうしてこんな展開になってしまったのだろうか。もっと気の利いた言い方さえできればこんなことにならなかったのかもしれないのに。

綱吉は数秒前に自分を呪うようにぐっと目を閉じた。


「綱吉……」
「ひどいです」


これ以上喧嘩なんかしたくない。


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