小説
□夢の記憶
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綱吉と晴の守護者了平、それにボンゴレの部下複数は戦地にいた。ただしくいえば、会談中突如襲われ、抗争まで発展したという。
今まで敵対していたファミリーが話し合いがしたいというので出向いたのだ。だが、それは敵の作戦で綱吉を貶めるための偽であった。
もちろんそれを危惧していた綱吉はもしもの為にと側近として了平を連れて行っていた。
ボンゴレのボスと守護者。そして洗練されたボンゴレの若い部下達。
勝敗は目に見えたものだった。
「沢田、そろそろけしかけるぞ!」
「そう…、ですね!」
綱吉は首を縦に降り肯定した。ボスからゴーサインがでた。
ボンゴレの者供は色めきたち体勢をかえる。相手の出かた、様子を見る為に護りの体制をとっていたが、いざゴーサインを出されれば攻撃あるのみ。
一瞬でけりが着く。
「極限ッ!!!!」
了平の力強い声を切欠に物陰から一斉に跳び出して行った。
「皆、ご苦労様。大丈夫?」
綱吉の穏やかな声が荒地に伝わった。
勝者はもちろんボンゴレである。敵対ファミリーは散々にやられ、壊滅した。
「沢田こそ怪我ないか?」
「平気ですよ」
「さすが俺が認めた男だな!」
「まだいってたんですか、その台詞……」
ボスと守護者が朗らかに笑いあう。それを見てつられるように周囲の部下達も微笑を浮かびあった。
「残念だったね、分かり合いたかったけど」
「……仕方がない、男とは拳で語り合うのだからな」
肩を竦め慰めるように了平は綱吉の肩を叩いた。
「なんですか、それ」
「極限だ!」
「意味わからないですよ!」
そんな了平の心遣いに綱吉は眉をハの字に下げなさけなく笑った。――刹那。
「危ないッ!!」
「!?」
銃の音が響き渡った。