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□君の場所B
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目を開けると…

薄暗い部屋の中、見知らぬ天井が目に入って来た…

ここは…?

俺はどうしてここに…?

どうしてこんな所で寝てるか分からない俺は、ぼんやりとした頭で辺りを見回すと

「目が覚めましたか?隼人様…」

何処からか声が聞こえて…

声がした方を辿ると男が立っていた。

誰、だ…?

薄暗い中ハッキリしない頭で近付いて来る男の影を目で追っていた俺は…

「トーニっ!!…っ!!」

その影が誰だか分かり、飛び起きた瞬間背中に激痛が走りベッドに倒れ込んだ。

身体を見ると、そこには包帯が巻いてあって…

その痛みで、何があったのか…何をされたのか…

全て…思い出した…

俺は、コイツ等に…

思い出した瞬間、身体が震えだし、何かが、俺を侵食し始めた…

「…ぁ…」

身体の震えを止めようと両腕を身体に回しても震えが止まらない…

そんな俺を、笑みを浮かべたトーニオが見おろしていた。

「私が…怖いですか?隼人様…」

トーニオの顔を見た途端自然に涙が溢れてきて…

怖、い…?

有り得ない…

こんな事、初めてじゃない…

じゃあ何故涙が零れる?
何故震えが止まらない?




城を出た後、何も知らない子供が独りで生きて行くには、とても苦しく、とても辛い環境だった…

表はとても華やかな街も、裏に一歩脚を踏み入れれば、強者が弱者を支配する…

たった八歳の子供がそんな所に行けば、良いカモだと力でねじ伏せられ、無理矢理犯される…

それでも…

その一時を我慢すれば、いずれそいつ等は去っていく…

じゃあ今は?

無理矢理犯され、一時我慢すればこいつ等は居なくなるのか?

そうじゃない…

これから先ずっと…

この生活が続くのだ…

その恐怖に震え、涙が零れるのかもしれない…

これから、もしかしたら死ぬまで、一生このままかもしれない恐怖に…




「や…だ…来るな…来るな!!俺に近付くな!!」

睨みながら後ずさる俺の姿を笑いながら見おろすトーニオは、手に持っている物を俺に見せつけた…

「これ…何だか分かりますか?隼人様…」

綺麗な笑顔を向けるトーニオを睨み続けると…

カチッ、とスイッチが入ったような音がした瞬間

「あああっ!!…やっ!!ああ!!あ…あ…やあ…はぁ…ん…んぁ…あ…あ…」

突然、俺の胎内から強烈な快感がせり上がって…

痺れるような快感に躯が震えだした…

「あっ、あっ…ああ!!やっ…んっ…んぁ…あ…」

シーツを掴み喘ぎながら…それでもトーニオを睨み付けると…

「気持ち、良いですか?隼人様…あなたが意識を無くしている間にローターを入れさせて頂きました。しかも隼人様専用に作らせた物です。お味は…如何ですか?」

優しくも残酷な顔で俺を覗き込む…

「ああ…あ…やぁ…あ…はぁ…あ…も…や…」

既に…二回吐き出している俺は、言葉が出ない状態にまでなっていて…

そんな俺の姿を見たトーニオは微笑みながら

「隼人様とも在ろうお方がはしたない…もうこんなにシーツを汚して…いけないお方だ」

お仕置きですね、と言いながら俺自身の根元を縛り始めた…

「あ…やだ…やだぁ!!やあああ!!」

必死に抵抗するもこんな状態で力が入るはずも無く…

あっさりと両腕を拘束されてしまった…

「ああ!!あっあっ…や、だぁ…ほど、い、てぇ…ああ…ん…はぁ…あ…」

涙で滲む視界をトーニオに向け、苦しいと訴えるが聞き入れて貰えず…

それどころか胸に手を這わせてきて…

山本に開発された躯は、貪欲に快感を求め始めた…

既に、硬く起ち上がった胸の飾りを痛い位の強さで摘み、コネられ、刺激を与えられれば躯が悦びに震え、もっと、と言うように更なる快感を求め始める…

嫌、なのに…

心は嫌がってるのに…

躯が、快感を求めて、いう事を聞いてくれない…

やまもと…

助けて…

や、ま、も、と…


「ひあぁっ!!あっ…んっあぁっ…やっ…んっ…」

片手は胸の突起を弄り、もう片方は戒められた下肢に這わされて…

強く扱くその手は俺の弱い部分を執拗に責め立てて…

「やぁっ…ト…ニオォ…あぁっ…はぁっ…やっ…だぁ…もっ…やあっ…あっあああああああっ…」

戒められたソコは、吐き出してもないのに躯がビクビクと跳ね、達した時よりも更に強い快感が躯を飲み込んでいった…

涙を零し、口端からはだらしなく涎を垂らして放心している俺は、乱れた俺の髪を梳くトーニオに縋るしかなかった…

この、強すぎる快感から、狂気のような快感から解放してくれと…

この、綺麗な笑顔で残酷な言葉を吐くこの男に…

縋るしかなかった…

「あ…も…トーニ、オ…も…出し…た、い…おねが…ヒ、モ…とっ…て」

それは、俺が堕ちた瞬間だった…
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