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□ひつじをかぞえましょう
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誰も寝れないなんて言ってないけど、きっと一人で起きてても寝れなかっただろうな。
「羊数えたら眠れるって言うだろ?」
「子供かよロイド君。」
いつまでも子供っぽいロイドには参る。
悪い意味じゃなくて。
「笑うな!数えるぞ!」
そう言ってもぞもぞとこちらのベッドに入り込んでくる。
狭いんだから、なんて口では文句を言うくせにホント言うと悪くない。
いつまでも素直にはなれないんだからロイドとおあいこか。
「羊が一匹、羊が二匹・・・」
ホントに数え始めた。
「ほら、ゼロスも」
催促された。
「羊が三匹」
ちょっと溜め息混じりに続きを数える。
「羊が四匹!」
嬉しそうに四匹目を数えるロイド。
そんな風にされちゃあな・・・。
上手く乗せられたと言うか、
正直に言うとホントに楽しくなって来た。
時々どうでも良い冗談とか
他愛もない会話も混ぜながら、一緒に数え始めて丁度百匹目。
「羊が・・・百一・・・」
「羊・・・」
「が・・・」
その後の記憶はなくて
ただ温かい体温を感じながら
ふわふわと漂うような心地の良い夢を見た。
***
ED後二人旅。